第162回「心理的リアクタンスに抵抗された時の対処法」

心理的リアクタンス(psychological reactance)とは米国の心理学者ジャック・ブレームが1966年に提唱。自由が奪われたと感じた時に自由を回復しようとする心理作用のこと。心理的リアクタンスが生じると、人は動いてくれなくなったり、話を聞いてくれなくなったりして、関係構築が難しくなっていきます。

第159回「社会的証明の原理を使いこなすコツ」

社会的証明(social proof)とは『影響力の武器』の中でロバート・チャルディーニが提唱した、人の行動に影響を及ぼす要因の一つです。「他人がすでに証明してくれた」として、それに乗っかる行動で、損や失敗を避けようとして他人の行動を参考にする、ある意味合理的であり、またある意味短絡的な判断でもあります。私たちには、できるだけ楽に判断したい、考えたくないという経済性あるので、巧みにコントロールされやすい存在にもなっています。

第158回「ドアインザフェイス法はどう使う」

ドアインザフェイス・テクニックとは「返報性の原理」を利用した譲歩的要請法のことです。「shut the door in the face」(門前払いする)というフレーズが由来で、これを「させる」ことによって罪悪感を抱かせ、続けて要求を小さくすると、「自分も何か譲歩しなければ」という返報性の原理が働くというメカニズムです。

第157回「フットインザドア法は本当に有効か」

説得力、交渉力を高めるためにフットインザドア(foot in the door)と呼ばれるテクニックがあります。「ドアに足を入れれば成功したようなもの」という意味からのネーミングで、 「段階的要請法」と訳されることもあります。これは「一貫性の法則」を利用した心理テクニックで最初に小さなお願いを聞いてしまうと、次の大きなお願いを断りにくくなるというもの。

第156回「質問の魔力」

コミュニケーションで相手の意識を変えるほどの力があるのが質問です。会話の流れを円滑に進めるきっかけになるのが質問ですが、脳は空白を嫌って自動的に答えを探し出すという特徴もあるため、質問の仕方にはよく注意する必要があります。思考には膨大なエネルギーが必要とされるため、無駄な思考が繰り返されると脳はそれを嫌がります。どんな質問をするかによって相手の気分が大きく変わることがあるため、「イエス」を引き出す気持ちいい流れを心がけましょう。

第152回「会話テクニックは本当に使えるのか」

巷に溢れる「使える会話テクニック」。はたしてそのような会話テクニックは本当に使えるのでしょうか。例えば、相手の言葉をそのまま返す「オウム返し法」。本来なら、相手が気持ちよく会話をするためのテクニックなのに、単なる棒読みの繰り返しになっている人を時々見かけます。こうしたテクニックはまず本質を理解して、実際に会話をしながら練習することが大切です。今回は本当に使えるテクニックにするためのレッスンです。

第151回「勧め上手の行動心理学」

今回のテーマは「勧め上手」についてです。人間関係や仕事がうまく行っている人はみんな勧め上手。勧めるとは、つまり相手を行動させることです。それができる人は、人が行動を起こす心理をよく理解しています。人の行動は以外と適当なもので、わずかな刺激で選択が変わることもあります。勧め上手になって人間関係を円滑に進めていきましょう。

第150回「音声メディアで発信するメリットとは」

今回は最近再び注目を集めている音声メディアについて語ります。clubhouseに代表されるように音声メディアがここのところ注目を浴びています。昔からポッドキャストでの配信方法はありましたが、今AppleやSpotify、Facebookなど大手が再びポッドキャストへ力を入れているのは興味深いですね。音声コミュニケーションは文字より昔からあったもの。感情が伝わりやすく、ファンになりやすい音声メディアについて、このタイミングで知っておきましょう。

第149回「根本的なアガリ対策の心理学」

今回はアガらないために、知っておきたい人間心理がテーマです。人前で話すのが苦手でアガりやすい人は、根底にある考え方に原因があることが多いのです。「緊張しないテクニック」「緊張したときの対処法」よりも根本的な考え方を学んで軌道修正する方が遥かに効果があります。いつも通りの自分を出せるように本当のアガリ対策について今回は学んでいきましょう。

第148回「トラブルになりやすい話し方と対策」

今回は「トラブルになりやすい話し方と対策」がテーマです。日常の会話の中で相手を怒らせたり、ストレスを生むような経験はないでしょうか。そのときのことを思い出して、戦略的にあなたの話し方を改善そして強化していくのが今日のポイントです。自分で意識せず、声にトゲがあったり、相手を頭ごなしに否定したり、自己弁護が強かったりと、原因は様々。今日お話しする改善策を実践して、コミュニケーションを円滑に進めていきましょう。

第147回「説得力が高まる話し方のマトリックス」

今回は「説得力が高まる話し方のマトリックス」がテーマです。話すスピードと声のトーンを組み合わせたマトリックスを元に、場面に応じた最適な話し方を学んでいきます。一般的には早口にならずにゆっくり話すほうが良いと言われることが多いですが、必ずしもすべての場面で有効なわけではありません。どのような場面では話すスピードを上げるとよいのでしょうか。しっかりと使い分けをできるように、話し方のマトリックスを学んでいきましょう。

第145回「会話の印象を決めるピーク・エンドの法則とは」

ピーク・エンドの法則(peak–end rule)は、米国の心理学者、行動経済学者ダニエル・カーネマンが提唱した「出来事が絶頂時(peak)にどんなだったか、そしてどう終わったか(end)」で判定される、という法則。ピーク・エンドの法則を意識すると、会話や会議などで好印象を残し、信頼される話し方ができます。