事実と意見を分けろとはよく言われるが、事実と意見を混同するとどうなってしまうのでしょうか。「事実」と「意見」という言葉の認識がズレていると、コミュニケーションがうまくいきません。事実とは、本当にあったこと、客観的に(誰でも)確かめられることです。意見とは、その人が考えたことで、そう考える人も考えない人もいるということ。この違いをよく理解しておきましょう。
論には「主張」(意見)と「理由・根拠」(事実)の両方が必要です。ポジティブ、ネガティブなニュアンスを含む言葉や価値判断を含む言葉は特に「意見」(個人の感想や思い込み)が含まれることがあるので注意しましょう。たとえば、「あいにくの雨だったので、3人しか来なかった」と事実を報告したつもりでも、事実は「雨天で、来たのは3人」だけであり、「あいにく」や「しか」には意見が含まれているということです。こうした部分を極力減らして純粋な事実を報告するように心がけると、恣意的に方向性をコントロールするような話し方にならずコミュニケーションが円滑になります。
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- 第385回 事実と意見を区別する理由その1
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